老人性色素斑をぬり薬で治療する場合、
トレチノインとハイドロキノンの2種類のぬり薬を使います。
「ぬり薬でもシミとれるんですか?」とよく質問があるのですが
濃いシミでも見えなくなる位になる方もおられます。
治療中はトレチノインの作用で皮膚がカサカサしたり赤くなります。
これは正常な反応ですが、個人差が大きく
強く反応が出る方と全然平気な方がおられます。
皮膚がむけすぎて痛くなるほどだったり、
赤みが強すぎる場合は
かえって炎症後色素沈着を作ってしまうことになりますので
定期的に通院して濃度や塗り方を調整していく必要があります。
またトレチノインだけでなく、ハイドロキノンのかぶれで
赤みや腫れが出る場合があります。
この場合はかぶれの治療をしてから、
美白剤をハイドロキノン以外に変更します。
ぬり薬での治療は簡単だと思われがちですが、
薬を持っていってただ塗っていれば効くというわけではなく
状態に応じて調整していかないといい結果にはならないです。
また塗ってすぐに効くというわけではありませんので、
少し塗って効かないとやめるのではなく
継続して治療していくことが大切です。