トラブルから肌を守り、美しい状態を保つために、
普段より気をつけたほうがよいスキンケアのポイントについて、
2011年の「まんまる」5月号にも記事を書きましたが
少し手直ししてここに書いてみました。
紫外線ケア
夏至が近づく5~6月から夏にかけては、
1年のうち最も紫外線量が多くなる時期です。
しみ、しわの原因になる紫外線ケアについて特に気をつけることが必要です。
曇り空や家の中にいても窓ガラスを通し、紫外線を浴びていますので
普段より日焼け止めを使用するなどして紫外線ケアをすることが大切です。
日焼け止めは塗る量が少ないと効果がでませんので適切な量を使用し
2~3時間おきに塗り直すようにします。顔だけでなく、首や耳、腕など
露出している部分には忘れずに塗りましょう。
日常生活ではSPF20、PA++位の日焼け止めであれば十分です。
海や山など紫外線が強いところに1日中いるなどする場合は
SPF50、PA+++位の効果が高い日焼け止めを使用するとよいでしょう。
洗顔
洗顔の時は洗顔料を十分に泡立てて、指にちからを入れず
泡を動かすような感じでやさしく洗うようにします。
しみをきれいにしようと皮膚をこする方がおられますが、
皮膚を強くこすっても、しみが取れるわけではなく、
むしろ摩擦することでしみが悪化することがあります。
食事
食事は、バランス良くとります。
皮膚の老化を予防し、美肌によいとされるビタミンである、
βカロテンやビタミンCを取るように心がけましょう。
βカロテンはニンジン、カボチャ、ほうれん草などの緑黄色野菜に、
ビタミンCは いちごや柿、レモンなどの果物や
ブロッコリーなどに多く含まれています。
タバコ
喫煙はしわを悪化させ、皮膚の色が浅黒くなり
乾燥して肌状態が悪くなるなど
皮膚を老化させる原因になりますので美肌には大敵となります。
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皮膚に何かトラブルがあった時には自己判断で治療するのは禁物です。
たとえば、しみ治療の場合は、しみの種類によって
適切な治療を行う必要があります。
そばかすや老人性色素斑はレーザー治療が効果的です。
中年女性の頬骨部分によくみられるぼんやりとしたしみである肝斑は
飲み薬での治療が有効です。
誤った治療をするとしみを悪化させてしまう場合もあります。
にきびの方では、化粧品や市販薬を使用して自己流で治療し、
こじらせている方が多いです。
化粧品などはよいものであっても万人に合うように
作られているわけではありません。
自分の肌質にあうものを選ばないとかえってトラブルの原因になります。
またにきびにはしろにきび、くろにきび、化膿したもの、
にきび後の赤みしみ、へこみなどいろいろな状態がありますので、
現在のにきびの状態にあった治療をしないと効果がありません。
現在は保険治療でも良い薬があります。
まずは皮膚科専門医を受診して診断を受けてから
適切な治療をしていただければと思います。