ジベルばら色粃糠疹

まれな病気ならともかく、ほどほど日常診療で見かけるのに
病名を患者さんに告げると「えっ?」とか「なにそれ?」と
いう顔をされてしまうものの代表がジベルばら色粃糠疹です。
第2位は顔面播種状粟粒性狼瘡(LMDF)でしょうか(^^;)
こっちはほどほどとは言えないか...
LMDFのお話はまたの機会にさせていただくとしまして
今回は秋から冬に多いジベルばら色粃糠疹について。


ジベル(Gibert)と言うのはこの病気を
報告された皮膚科医の名前です。
ジベルばら色粃糠疹ははじめに比較的大型の初発疹
(ヘラルドパッチとよばれます)が出て、その後
1~2cmの小型の鱗屑(辺縁にかさかさ)をつけた赤い発疹が
体幹(背や胸からおなか)を中心にたくさん出現します。
(ばら色粃糠疹=こまかいかさかさをつけた赤い発疹ということで
発疹の形がそのまま病名になってるわけですね。)
上半身に発疹が増えてきたと言って受診される方が多いです。
赤い発疹の長軸が皮膚割線に沿って左右対称性に分布する様は
(背骨を真ん中として上から下に向かって
末広がりに左右に対称性にたくさん発疹がならんでいる
イメージ)クリスマスツリー様外観と呼ばれています。
原因については不明な点も多いですが、
ヒトヘルペスウイルスの関連が示唆されています。
皮疹は1~2ヶ月で自然に消退します。

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